デザインへのこだわり

デザインへのこだわり

思想面におけるエコロジーとは。フレームデザインについて考える

自転車とは、本来エコロジーな乗り物です。

しかし現在、私達の生活における自転車の役割や用途が拡大・細分化すると共に、消費者の嗜好も同時多発的するようになり、かつ多様化するようになりました。

そうなると、多くの自転車メーカーは、より多くのニーズに応えようと、より多くの自転車を開発します。

エコ

さらにはニーズや好みが変化する速度が速くなっているため、メーカーは消費者に飽きられないよう、短い間に、より多くのデザインを持つ製品を繰り返し発売するようになります。

消費者の好み、市場の流行が変わらないうちに、マーケット・イン=今市場に受け入れられているもの、を矢継ぎ早に投入するのです。そうなると、製品やデザインは市場に氾濫することになり、消費者は混乱します。同時に、市場に「溢れることになった」製品はエコロジーという側面を欠くことになります。

DOPPELGANGER®の考えとは。

そのような、多種多様の製品・デザインが氾濫する環境下で、自分たちの創る製品が埋没しないようにするにはどうするのか。そのためには、他の製品と識別できる視覚的な” 差別化” が必要ですし、その差別化されたポイントは市場に受け入れられ、認知されていなくては、そもそも人々に愛される製品として成立しません。

そして、そのポイントが受容・認知され、ブランドの核=コア・バリューとして展開できるかどうかが重要だと考えており、そこには「個性的で、一貫性のある」デザインが必要になると考えています。

その「個性的で、一貫性のある」デザインこそが” パラレルツインフレーム™ ” であり、わたしたちDOPPELGANGERを象徴するものなのです。

一貫性のあるデザインがなぜ重要なのか。

多くのメーカーが「多種多様な」製品を展開していることはすでに述べましたが、それは言うなれば「デザインの使い捨て」であり、次々と新しいもの、今存在しないものを求めているだけ、と言い換えることができるかもしれません。

そして「使い捨てのデザイン」とは一時的な価値であり、そこには持続可能性=サステイナビリティは含まれていない、と考えています。

わたしたちは、”パラレルツインフレーム™ ”というコア・バリューを創造し、それを多種多様に展開してゆくことで、「デザインの使い捨て」ではなく、”デザインの持続可能性”を追求しています。

それは、言うなればデザイン=”思想としての”エコロジーだと、わたしたちは考えているのです。

DOPPELGANGER®の目指すデザインとは。

エコロジーな側面を持つ”自転車”という製品(ハードウエア)に対し、”持続可能なデザイン”という思想(ソフトウエア)としてのエコロジーをプラス。

DOPPELGANGER®では、自転車というエコロジーな製品を扱うメーカーの責務として、3R(Reduce[減少させる]、Reuse[再利用する]、Recycle[再生利用する])が重要だと考え、それを思想面においても実行しているのです。

売り手主導で、市場に合わせた製品を作り、「売る」という考え方ではなく。
作り手主導で、使う人が価値を見いだせるような、「存続・持続する」製品を創りたい、と考えています。

存続・持続するデザインの実現に向けて

サステイナブル(持続可能)なデザインとは。

サステイナブル(持続可能)なデザインとは、「流行に左右されない」デザインでなくてはならない、とDOPPELGANGER®は考えます。
また、流行に左右されず、そのデザインがより多くの人に愛され、長期にわたって存続するには「優雅さ」、「美しさ」、「力強さ」を備えている必要があると考えました。

自転車の部品、とくにフレームというもっとも大きな面積と体積・容積を持つパーツにおいて、これらの要素をどうやって造形に反映させるのか。
わたしたちは造形において「優雅さ」、「美しさ」、「力強さ」を表現しうるのは、” 力点” という製品の視覚上の重心の位置であると考えました。
パラレルツインフレーム™ は、この「力点」という思想が導入され、それが大きな排他性を持つに至っています。

デザインの追求

”力点”をどこへ持ってくるのか、その作業は困難を極めました。まずわたしたちは、仮想自動車のルーフ形状をデザインし、形状における力点の 視覚的効果を検証。

「弧の最も高い位置」の前後位置、その範囲を試行錯誤し、結果として「B」のような、最も盛り上がりが強く、その範囲が狭いカーブが「優雅さ」、「美しさ」、「力強さ」を満たすに最適と考え、現在のフレーム形状に決定しているのです。

この位置が高すぎると、急激な変化を伴ってフレームが弧を描くために「優雅さ」に欠ける。
この位置が前すぎると、フレーム後部にかけてのラインがゆるやかになりすぎ、女性的な印象に。
この位置が後ろ過ぎると、フレーム後部にかけてのボリュームが増し、逆に男性的な印象に。
「優雅で」、「美しく」、「力強く」。わたしたちが定義した要素をバランスさせるように繊細な調整を行った結果に誕生したラインが、パラレルツインフレーム™ の描く”なだらかな弧”とその角度なのです。

そして、ブランド名の”DOPPELGANGER”を視覚的に表す構造として、「”DOPPEL”=”2つの”チューブを持つ構造」を採用し、DOPPELGANGERの代名詞とも言えるパラレルツインフレーム™ が誕生しました。
”力点”とブランドコンセプトとの融合、それがDOPPELGANGERの開発した「パラレルツインフレーム™ 」なのです。

デザインと技術の融合

デザインと技術の対立

デザイン的な美しさと、生産性。それは常に両立できるとは限りません。
持続可能性を追求し、わたしたちがパラレルツインフレーム™ を「リアサスペンション化」しようとしたときに、その対立は起こりました。

パラレルツインフレーム™ にリアサスペンションを追加しようとしたとき、わたしたちの求める”力点”を有する「優雅で」、「美しく」、「力強い」弧を描くフレーム形状を再現するにあたり、障害があることがわかったのです。

融合へのロジック

右画像の「 廚示す部分において、旧来の設計方法・製造技術では「◆廚房┐肯仞形状の補強バーが必要でした。
しかし、「◆彿箒バーを組み込むと「弧=,寮沈」の視覚的連続性が失われてしまいます。
そこで、わたしたちは数々の試行錯誤を重ね、補強バーを要しない、のようなフレーム組込式サスペンション取付部を考案しました。


これで「弧」の連続性は保たれることになり、デザイン的連続性も保たれることになりますが、これは既存の技術や構造を超え、デザインのために新しく それらを開発する姿勢の一例と言えます。

もちろん強度は犠牲にすることなく、これらリアサスペンションつきパラレルツインフレーム™ は、JISの定める強度試験項目をクリアしています。

”所有すること”から、”使用・経験すること”ヘ

製品は「コミュニケーション・ツール」。

世に存在するいずれの製品にも、素材、性能、デザインなどの属性があり、製品を求めるユーザーはその目的に従って製品を判断し、購入することになります。

とくに自転車という製品の場合、その製品を購入すること自体が目的ではなく、その製品を使うことで” 何が出来るのか”という「その製品を使用することで得ることが出来る経験」こそが購入の目的だと言えます。

タイムを縮めたいから。
ダイエットしたいから。
折りたたんで輪行したいから。
そして、ただただ「走りたいから」。

いわば製品は、それを使用する人が「経験」を生み出し、価値を感じるための「コミュニケーション・ツール」だと捉えることもできるのです。

DOPPELGANGER®だからできること。

DOPPELGANGER®でもっとも重要なのは「コンセプト」と「デザイン」だと、わたしたちは考えています。
機能や素材であれば、わたしたちよりもずっと優れた先駆者があり、より高い技術やより長い歴史を持っています。

そこで、わたしたちにできることは何だろうか、と想いをめぐらせた場合。
「モノ」ではなく「意味」を売ることだ、と考えました。
「製品を使用することで得られる経験」こそが、その製品を自分のものとして使用する「意味」ではないか、と考えたのです。

それぞれのDOPPELGANGER製品は、コンセプトとデザインによって「意味」を与えられます。
そのモノ=ハードウエアの持つ実質的価値に加え、コンセプト・デザインといった情報的価値・意味=ソフトウエアをプラスし、相対的な価値をつくりだす。そしてその相対的価値こそがDOPPELGANGERの存在意義なのです。

ハードウェアとソフトウェア

製品を「モノ」としてのみ捉えた場合、単純に「モノ」としてそれよりも優れた製品が登場した場合、その製品は陳腐化してしまうかもしれません。
モノ=ハードウエアは時の経過、技術の進歩によって淘汰を受けるが、「コンセプト」「デザイン」はそれらの淘汰を受けない。
ハードウエアは新しいモノに取って代わられるこ とはあっても、優れたソフトウエアはそうではない、と考えます。

理屈抜きで楽しめる、欲しくなるモノ。

DOPPELGANGER®のつくる自転車は、競技のための自転車ではありません。
また、機能を競うための自転車でもありません。

人は理論でなく、感情で動く生物だと考えています。
だからこそ、感情を豊かに刺激する製品を。

理屈抜きで楽しくなる、欲しくなるものを提供したい、と考えています。